何が起きたか
この事故で流出した、または流出したおそれがある情報は、氏名、請求先住所、メールアドレス、電話番号、IPアドレスなどの契約情報と、利用者の保管庫データの写し(IDとパスワードは暗号化、サイトURLは暗号化なし)。MFA用データベースのバックアップも含む。人数は公表されていないです。その後の対応と影響は、Mandiantと調査し、利用者と法人顧客に推奨する対処の手順を公開した。法人顧客の3%未満には個別に連絡したです。
原因になったのは「社員の自宅PCに仕込まれたキーロガーによる認証情報の盗み出し」です。公表された内容では、生成AIは事故に関わっていません。
- 中心 直接の原因確定
攻撃者が上級DevOpsエンジニアの自宅PCで脆弱なメディアソフトを悪用してキーロガーを仕込み、マスターパスワードを盗んで社内の保管庫とクラウドの鍵に入った。
- 1つ外側 流出した情報確定
氏名、請求先住所、メールアドレス、電話番号、IPアドレスなどの契約情報と、利用者の保管庫データの写し(IDとパスワードは暗号化、サイトURLは暗号化なし)。MFA用データベースのバックアップも含む。人数は公表されていない。
- いちばん外側 その後の対応と影響確定
Mandiantと調査し、利用者と法人顧客に推奨する対処の手順を公開した。法人顧客の3%未満には個別に連絡した。
なぜ起きたか
会社の説明では、2022年8月の侵入で得た情報を使い、クラウドの復号鍵に接続できる4人のエンジニアの1人を狙った。脆弱な外部のメディアソフトを通じて自宅PCにキーロガーが仕込まれ、多要素認証を通った後に入力したマスターパスワードが盗まれた。報道では、このソフトはPlex(古い未修正版)とされている。
原因の種類は「認証情報の漏れ」です。IDやパスワードが漏れ、なりすましで入られた事故を指します。このサイトに掲載している事故のうち、同じ種類の原因で起きた事故は28件あります。
事故が起きてから公表されるまで
- 2022年8月開発者アカウント経由で開発環境に侵入され、ソースコードなどが持ち出される
- 2022年8月25日会社が最初の侵害を公表する
- 2022年8月〜10月攻撃者がエンジニアの自宅PCから認証情報を盗み、クラウドのバックアップを写し取る
- 2022年12月22日利用者の保管庫データが持ち出されたと公表する
- 2023年2月28日〜3月1日自宅PCを経由した手口と推奨対処を公表する
どうすれば防げたか
上の流れでは、最初から公表まで、途中で異常に気づいて止める仕組みが働いていません。
止められた可能性がある所(当社の見立て)本番データや暗号鍵に接続できる権限を持つ人が、私物や自宅のPCから接続できない運用にし、接続端末のソフト更新を管理していれば、盗まれる経路を減らせた可能性がある。
この見立ては、公表された原因から当社が考えたものです。当事者の調査の結果とは異なる場合があります。
自社で確認する3つの手順
上から順に、短い時間で確認できるものを並べています。
- 顧客データの復号鍵やバックアップに接続できる人と端末を一覧にする
- その人たちが私物PCや自宅PCから業務システムに接続していないかを確認する
- 管理者用の保管庫やクラウドの鍵に、端末を限定する設定と追加の承認があるかを確認する
自社に同じ原因があるか
当てはまるものを選んでください。1つでも当てはまれば、この事故と同じ原因が自社にもある可能性があります。
出典と更新の履歴
- Notice of Recent Security Incident(LastPass)2022.12.22
- Security Incident Update and Recommended Actions(LastPass)2023.03.01
- LastPass: Attacker hacked engineer's home computer, installed keylogger(The Record)2023.02.28