何が起きたか
この事故で流出した、または流出したおそれがある情報は、氏名・住所・生年月日などの連絡先、社会保障番号・運転免許証・パスポート番号、診断・薬・検査結果などの医療情報、保険・請求・支払いの情報。約1億9270万人分の推計です。その後の対応と影響は、システムを停止し、全米の数千の医療機関で請求や処方の処理が遅れた。CEOは身代金を支払ったと議会で証言した(報道では2200万ドル)。対象者に通知し、個人情報保護サービスを無償で提供したです。
原因になったのは「多要素認証の無いリモート接続ポータル」です。公表された内容では、生成AIは事故に関わっていません。
- 中心 直接の原因確定
盗まれた認証情報で、多要素認証の無いCitrixのリモート接続ポータルに入られた。
- 1つ外側 流出した情報確定
氏名・住所・生年月日などの連絡先、社会保障番号・運転免許証・パスポート番号、診断・薬・検査結果などの医療情報、保険・請求・支払いの情報。約1億9270万人分の推計。
- いちばん外側 その後の対応と影響確定
システムを停止し、全米の数千の医療機関で請求や処方の処理が遅れた。CEOは身代金を支払ったと議会で証言した(報道では2200万ドル)。対象者に通知し、個人情報保護サービスを無償で提供した。
なぜ起きたか
CEOの議会証言では、攻撃者は2月12日に盗まれた認証情報でリモートデスクトップ用のCitrixポータルに入った。このポータルには多要素認証が設定されていなかった。攻撃者は社内で移動してデータを持ち出し、9日後にランサムウェアを実行した。
原因の種類は「ランサムウェア」です。データを暗号化して身代金を求める攻撃で、業務が止まった事故を指します。このサイトに掲載している事故のうち、同じ種類の原因で起きた事故は19件あります。
事故が起きてから公表されるまで
- 2024年2月12日盗まれた認証情報でリモート接続ポータルに入られる
- 2024年2月21日ランサムウェアが実行され、会社が攻撃を把握してシステムを切り離す
- 2024年2月22日親会社が米証券取引委員会に届け出る
- 2024年5月1日CEOが議会で侵入経路と身代金の支払いを証言する
- 2025年7月31日影響を受けた人数の推計を約1億9270万人に更新する
どうすれば防げたか
上の流れでは、最初から公表まで、途中で異常に気づいて止める仕組みが働いていません。
止められた可能性がある所(当社の見立て)外部から社内に入れるリモート接続の入口すべてに多要素認証を設定し、買収した子会社も含めて設定状況を定期的に点検していれば、盗まれたパスワードだけでは入れなかった可能性がある。
この見立ては、公表された原因から当社が考えたものです。当事者の調査の結果とは異なる場合があります。
自社で確認する3つの手順
上から順に、短い時間で確認できるものを並べています。
- VPN・リモートデスクトップ・管理画面など外部から社内に入れる入口を一覧にする
- すべての入口で多要素認証が有効になっているかを、子会社と委託先も含めて確認する
- 基幹システムが止まった時に、請求や受付を続ける手順を書面にしておく
自社に同じ原因があるか
当てはまるものを選んでください。1つでも当てはまれば、この事故と同じ原因が自社にもある可能性があります。
出典と更新の履歴
- UnitedHealth Group Form 8-K(2024年2月22日)2024.02.22
- Change Healthcare breached via Citrix portal with no MFA(TechTarget)2024.04.30
- Change Healthcare confirms ransomware hackers stole medical records on a 'substantial proportion' of Americans(TechCrunch)2024.06.21
- Change Healthcare revises breach impact to 192.7 million individuals(CyberInsider)2025.08.15