何が起きたか
この事故で流出した、または流出したおそれがある情報は、顧客の個人データの一部。使えるカード情報とアカウントのパスワードは含まれないと公表された。報道では氏名、生年月日、連絡先、住所、注文履歴が含まれる。件数は公表されていないです。その後の対応と影響は、システムを止め、ネット通販の受付を中断した。政府機関と警察に報告した。顧客には次回ログイン時にパスワードの再設定を求めた。2025/26年度の営業利益への影響を約3億ポンドと見込んだ(保険などで軽くする前の額)です。
原因になったのは「外部の委託先を介したなりすまし(ソーシャルエンジニアリング)」です。公表された内容では、生成AIは事故に関わっていません。
- 中心 直接の原因確定
会長は英議会で、4月17日の最初の侵入は第三者が関わる「巧妙ななりすまし」によるものだと説明した。報道では、攻撃者が社員になりすまし、委託先にその社員のパスワードを再設定させたとされる。
- 1つ外側 流出した情報確定
顧客の個人データの一部。使えるカード情報とアカウントのパスワードは含まれないと公表された。報道では氏名、生年月日、連絡先、住所、注文履歴が含まれる。件数は公表されていない。
- いちばん外側 その後の対応と影響確定
システムを止め、ネット通販の受付を中断した。政府機関と警察に報告した。顧客には次回ログイン時にパスワードの再設定を求めた。2025/26年度の営業利益への影響を約3億ポンドと見込んだ(保険などで軽くする前の額)。
なぜ起きたか
会長の議会での説明では、4月17日に第三者が関わるなりすましで最初の侵入があり、同社が気づいたのは2日後だった。報道では、攻撃者が社員を名乗って委託先のヘルプデスクにパスワードを再設定させ、その後多数のサーバーを暗号化したとされる。同社は委託先の名前を公表していない。
原因の種類は「委託先での事故」です。業務を任せていた会社のシステムで起きた事故を指します。このサイトに掲載している事故のうち、同じ種類の原因で起きた事故は40件あります。
事故が起きてから公表されるまで
- 2025年4月17日、なりすましにより最初の侵入が起きた(会長の議会証言)
- 2025年4月22日、同社がサイバー攻撃を公表した
- 2025年4月下旬、ネット通販の受付を止めた
- 2025年5月13日、顧客の個人データの一部が盗まれたと発表した
- 2025年5月21日、営業利益への影響を約3億ポンドと見込んだ
どうすれば防げたか
上の流れでは、最初から公表まで、途中で異常に気づいて止める仕組みが働いていません。
止められた可能性がある所(当社の見立て)ヘルプデスクがパスワードや多要素認証の再設定を受ける時に、電話の名乗りだけで応じず、登録済みの連絡先への折り返しや上長の承認を必須にしていれば、なりすましに応じる可能性を下げられた。
この見立ては、公表された原因から当社が考えたものです。当事者の調査の結果とは異なる場合があります。
自社で確認する3つの手順
上から順に、短い時間で確認できるものを並べています。
- 社内と委託先のヘルプデスクで、パスワード・多要素認証の再設定時に本人をどう確認しているかを書き出す
- 管理者権限を持つアカウントの再設定には、別の担当者の承認を加える
- 委託先との契約に、本人確認の手順と違反時の報告義務を入れる
自社に同じ原因があるか
当てはまるものを選んでください。1つでも当てはまれば、この事故と同じ原因が自社にもある可能性があります。
出典と更新の履歴
- Cyber Incident - Further Update(Marks and Spencer Group plc 適時開示)2025.05.13
- M&S confirms social engineering led to massive ransomware attack(BleepingComputer)2025.07.08
- M&S delivers strong profits but warns of £300m cyber hit(Grocery Gazette)2025.05.21