何が起きたか
この事故で流出した、または流出したおそれがある情報は、会員のメールアドレス9万5364人分。1人のアドレスが同じ送信単位の最大999人に見えた。メールアドレス以外の情報は含まれていない(報道)です。その後の対応と影響は、会社は配信を止め、スクリプトを直し、対象の会員に連絡した。一斉送信は2人以上の社員が確認してから出す運用に変えた。PDPCは9月2日付で会社の自主的な改善誓約を受け入れ、履行を確認するとした。その後の悪用の証拠は見つかっていない(報道)です。
原因になったのは「生成AIで作ったメール一斉送信スクリプトの誤り」です。生成AIで作ったもの、または生成AIの使い方が事故に関わっています。
- 中心 直接の原因報道
生成AIで作ったスクリプトに括弧の抜けがあり、1000人ずつの送信先が1つの「宛先」欄にまとめて入った。PDPCは、受信者同士の宛先を隠す指示がプロンプトに無かったことが原因で、AIツールの不具合ではないと判断した(報道)。
- 1つ外側 流出した情報報道
会員のメールアドレス9万5364人分。1人のアドレスが同じ送信単位の最大999人に見えた。メールアドレス以外の情報は含まれていない(報道)。
- いちばん外側 その後の対応と影響報道
会社は配信を止め、スクリプトを直し、対象の会員に連絡した。一斉送信は2人以上の社員が確認してから出す運用に変えた。PDPCは9月2日付で会社の自主的な改善誓約を受け入れ、履行を確認するとした。その後の悪用の証拠は見つかっていない(報道)。
なぜ起きたか
報道によると、担当者はテスト送信で送信記録を確認したが、届いたメールの中身は見ていなかった。PDPCは、テスト不足、上長の確認手順が無かったこと、生成AIの使い方を定めた社内ルールが無かったことを原因に挙げた。
原因の種類は「誤送信」です。メールや書類を、本来と違う相手に送った事故を指します。このサイトに掲載している事故のうち、同じ種類の原因で起きた事故は6件あります。
事故が起きてから公表されるまで
- 担当者が生成AIで一斉送信用のPythonスクリプトを作る
- テスト送信で送信記録だけを確認し、本番の配信を始める
- 4月25日1000人ずつの宛先が見える状態で販促メールが送られる
- 2日後会社がPDPCに届け出る
- 2026年9月30日PDPCが改善誓約の受け入れとして公表したと報じられる
どうすれば防げたか
上の流れでは、最初から公表まで、途中で異常に気づいて止める仕組みが働いていません。
止められた可能性がある所(当社の見立て)一斉送信の前に、テスト用の宛先に実際に届いたメールを開いて宛先欄を確認し、生成AIで作った送信プログラムを別の社員が確認する手順があれば、配信前に誤りに気づけた可能性がある。
この見立ては、公表された原因から当社が考えたものです。当事者の調査の結果とは異なる場合があります。
自社で確認する3つの手順
上から順に、短い時間で確認できるものを並べています。
- メール一斉送信に使っているツールやスクリプトを一覧にし、生成AIで作ったものに印を付ける
- それぞれでテスト送信を行い、届いたメールの宛先欄に他の受信者が見えないことを確認する
- 生成AIで作ったプログラムを本番で使う前に、作った人以外が確認する手順を決める
自社に同じ原因があるか
当てはまるものを選んでください。1つでも当てはまれば、この事故と同じ原因が自社にもある可能性があります。
出典と更新の履歴
- Bee Cheng Hiang members' data breach due to AI-generated script(Mothership)2026.10.01
- Singapore receives 1st AI-related breach notification from Bee Cheng Hiang(NewsBytes)2026.09.30